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ホーム > 季刊せいてん > 季刊せいてん No.124

詳細情報

季刊せいてん No.124

季刊せいてん No.124(在庫あり)

2018秋の号

よみ
きかんせいてん124
著者
浄土真宗本願寺派総合研究所
判型
B5判
頁数
66ページ
定価
¥700(本体¥637+税)
商品番号
9474
  • カートに入れる

商品説明

●特集 「〈名人〉たちの聖典―存覚・従覚・円如―」
  「従覚上人と『末灯鈔』」冨島信海
  「存覚上人と『六要鈔』」赤井智顕
  「円如上人と五帖『御文章』」能美潤史
  「宗主を支えた〈上人〉たち―明治・大正・昭和―」編集室

本願寺派の歴代宗主に名を連ねる可能性がありながら、様々な事情でそうはならなかった方々がおられます。今回はその中でも、蓮如上人によってその学識を「名人」(『註釈版聖典』1281頁)と讃えられた存覚上人など、聖典の執筆や編纂に大きな功績を残された方に注目して、知る人ぞ知る人物像と、ゆかりの聖典について学んでみたいと思います。また、近代において宗主を補佐し教団を支えた方々の事蹟もご紹介します。


●はじめの一歩1 真宗〈悪人〉伝 13 井上見淳
  「金子大榮(上)」

近代の仏教思想界が生みだした巨人・金子大榮。彼は大谷大学に在職して教育・講演活動に奔走しつつも、着実に研究を積み重ね、ついに幼き日から抱き続けたみずからの根本問題に、勇気をもって正面から鋭く切り込みました。それは「浄土をどう受け止めたらよいのか」という問題でした。科学の発達が著しい時代にあって、誰もが一度は考えたことのあるこの問題に対し、彼の投じた一石は極めて大きな波紋を生みます。称賛の声と、漫罵に近い批判の声とが激しく交錯する中、結局、彼は「異安心」の烙印を押され、大谷大学を去ることになります。今号から三回にわたり、みずからの問題を見据え、直進しつづけた金子大榮の生涯に迫ります。


●はじめの一歩2 幸せってなんだろう―悪人正機の倫理学― 7 藤丸智雄
  「信仰という幸福について―成長なき時代への提案」

前回からの続きで、イギリスのベンタム(ベンサム)が提唱した功利主義について考えてみます。当時は産業革命という空前絶後の社会変化の中にありました。技術革新は歪みを生み出しながらもそれまでになかった快適な生活を人々にもたらし、欲望の充足こそが幸福であるという思想の土台となっていったのです。しかし幸福とは本当にそれだけなのでしょうか。功利主義をめぐる議論は、私たちに大切なことを教えてくれます。


●聖典セミナー 『唯信鈔文意』3 安藤光慈
  「〈自〉であらわされる他力」

本願寺派司教・安藤光慈先生による『唯信鈔文意』講座。親鸞聖人はお手紙で「来迎たのむことなし」(『註釈版聖典』735頁)と述べ、臨終の来迎ではなく、平生の今この時に如来のはたらきで往生が定まる浄土真宗の特徴を明示しておられます。その聖人が、「観音勢至自来迎」、つまり観音菩薩・勢至菩薩が来迎すると書かれた文を解釈しておられるのが、今回うかがう範囲です。安藤先生は、聖人の一貫した言葉の使い方に基づいて、聖人が示された如来のはたらきを鮮やかに読み解いてゆかれます。


●せいてん誌上講演 「正信偈」23 梯 實圓
  「源信和尚(2) 仏さまに背きながら」

故・梯實圓和上による「正信偈」の講演録。今回中心となる句は、「煩悩障眼雖不見 大悲無倦常照我」です。仏さまのお姿も見えず、救われていることも実感できない私。こんな私は仏さまの救いから漏れているのではないか―。そうではない、と仰ったのが源信和尚でした。親鸞聖人の、そして多くの念仏者の心をとらえてきた、他力の妙味あふれるお示しをうかがいます。


●もう1人の「親鸞」7 黒田義道
  「一切経校合(いっさいきょうきょうごう)」

「宗祖」として様々に描かれてきた親鸞聖人に関する伝説的物語をクローズアップして、その物語を語り継いだ人々の心をうかがう真宗史入門。本願寺第三代覚如上人の『口伝鈔』には、鎌倉幕府が主催した「一切経校合」に親鸞聖人が招待されたという逸話が記されています。この「一切経校合」とは、鎌倉幕府が行ったすべての仏典(一切経)の書写事業の際、その書写に誤りがないかを比較・確認(校合)した作業のことです。さらにその宴席で親鸞聖人は袈裟を着けたまま食事をされたとも伝えられています。このお話は歴史的事実? 語られた狙いは? 今回はその真相に迫ります。


●おてらカメラ―ちょっとの工夫でこの違い (終)中西康雄
  「内陣を撮る」

お寺を撮影するコツを学ぶコーナー。最終回となる今回はいよいよお寺の中心、内陣の撮影です。撮影場所は本山にほど近い法光寺様(京都教区下東組・野村伸夫住職)。住宅街にあるお寺の内陣は、外の世界とはまったく異なる特別な空間でした。今回はスマートフォンでの撮影に挑戦。スマートフォンも工夫次第で表現力をより発揮することができるんですね。


●法語随想 3 蓮谷啓介
  「この人を分陀利華(ふんだりけ)と名づく」

長野県松本市の旭町中学校桐分校は、世界的にも珍しい刑務所の中にある中学校です。今回はこの桐分校のお話を通して、すべての仏様から「分陀利華」―蓮の中で最も尊い白蓮華―とまでほめたたえられる念仏者の徳を味わいます。


●読者のページ せいてん質問箱 1岡本健資
  「〈生苦〉は〈生まれる苦しみ〉?」

仏教・浄土真宗の教えや仏事に関する読者の皆さまの身近な疑問にお答えするQ&Aコーナー。今回から、仏教の教えやお釈迦さまの伝記に関する「知ってるつもり」な質問にお答えいただきます。今回の質問は「四苦八苦」の一番最初に出てくる「生苦」について。「生苦」とは、「生きるという苦」ではなく、「生まれることは苦である」「生まれるという苦」を意味します。でもそれって、どういうことかわかりますか?


●人ひとみな 物語からであう 3根來亮慧(ともしえ)
  「うまれた日」

影絵を用いた布教を各地で行っている「ともしえ」の皆さんに、影絵作品を一つずつ紹介していただいています。今回は「うまれた日」。誕生日を迎えた男の子とお母さんの物語です。楽しいお祝いの後、男の子はお母さんにおねだりして、お釈迦さまがうまれた日のお話を聞かせてもらいます――。メンバーの根來さんはこの作品を実演するときいつも、昔出会ったある男の子のことを思い出すといいます。その子がつぶやいた、忘れられない一言とは。


●お寺はいま 視聴覚伝道研究会
  「法話の可能性を広げる〈メディア〉」

ユニークで工夫をこらした活動を行うお寺や団体を紹介する取材記事。寺院活動のヒントがつまっています。今回ご紹介するのは、コンピューターやプロジェクターなどのメディア(媒体)を活用した法話を研究する「視聴覚伝道研究会」。メディア伝道という新しい形の布教に注目した取材でしたが、痛感したのは、どんな法話にも共通する「聞き手を思う気持ち」の大切さでした。


●西の空 心に響くことば
  「大悲の風」(榎本栄一)

心に響く言葉を美しい写真とともに味わう、ほっと一息つくことのできるコーナー。素朴な言葉で人生のまことをうたった「市井の仏教詩人」榎本栄一さんの詩をお届けしています。先日、強い風が吹いた後の静寂のなかで、目の前の出来事にこだわってばかりの〈私〉にハッと気づかされました。風を感じると、固くなった心が解きほぐされることが多いように思います。今回お届けするのは、仏様のはたらきが表現された風の詩です。