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●宮崎県で最初のホスピス
宮崎県初のホスピスと聞いていたので、失礼ながらもっと規模の大きな病院を想像していたが違った。三州病院はベッド数57床(併設される緩和ケアさくら病棟は内17床)、どこの街にもあるような中堅病院である。
こうした個人病院がホスピスをつくるのは、さぞ大変だったことだろう。
「院長の夫が緩和ケア病棟をつくるといい出したときは、どうやってつくるの? と右も左もわからない状態でした。周囲にないのですから県の担当者の理解も最初は進まなくて」と横山さんは苦笑しながら振り返る。
県との協議に1年半近くかかり、厳しい審査を経て、ようやく県の医事審議会・厚生大臣の承認・許可がおりると、
「はい、あなたは緩和ケア病棟の医長ね、と夫にいわれて、『えーっ、私ですか?』とびっくり(笑)」
さくら病棟の最上階。遠く高千穂峰をのぞむ、居心地の良いホールでお会いした横山さんは、とても親しみやすいお医者さん。ざっくばらんにホスピス開設のきっかけを話してくれる。
ご存知の方も多いだろうが、ホスピスとはがん末期の患者などを対象につくられた施設で、1967年イギリスに誕生したのが始まり。積極的な延命治療は行わず、痛みや息苦しさなどの症状を和らげながら、患者と家族の精神面を支えていく。
日本では1981年、聖隷三方原病院(静岡県)が初めて開設し、現在は全国に181の施設がある。医療機関に専門の病棟が付設されることが多く《緩和ケア病棟》と呼ばれている。最近は末期だけでなく、早い段階からの緩和ケアが行われるようになってきた。
本願寺でも患者や家族を支える《ビハーラ活動》に長年取り組んでいるが、今年4月、念願のビハーラ総合施設「あそかビハーラクリニック」(京都府城陽市)が特別養護老人ホーム「ビハーラ本願寺」とともに誕生した。仏教と医療が手を携えるいのちのケアに期待が高まっている。
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